横浜マラソン完走を目指し、ランニングに挑戦中の元オリンピアン・持田早智さん。
トレーニング開始から約1ヶ月が経ち、少しずつ走れる距離や時間も伸びてきました。一方で、その過程は決して順調なことばかりではありません。
新しい競技への挑戦だからこそ直面する難しさや戸惑い、そして少しずつ見えてきた成長の手応え。
今回取材する中で印象的だったのは、「どれだけ高い競技経験を持つアスリートでも、新しい競技では初心者としてスタートする」という事実でした。
持田さんの変化を追いながら見えてきた、ランニング上達のヒントについて、ランニングマスターの髙橋良コーチに聞きました。
持田早智さんの横浜マラソン挑戦をサポートする中で、改めて感じたことがあります。
それは、
「トップアスリートでも、競技が変われば初心者になる」
ということです。
持田さんはオリンピアンです。
身体能力はもちろん高いですし、自分の身体を理解する力も非常に優れています。
だからこそ、最初は「どんな変化が起きるだろう」と楽しみにしていました。
実際に取り組みが始まると、やはり理解力や吸収力は素晴らしいものでした。
フォームの話でもトレーニングの話でも、「なぜそれをやるのか」という目的を伝えると、すぐに理解して実践につなげてくれます。
ただ一方で、ランニングという競技に限って言えば、持田さんも例外なく初心者でした。
「歩くように走る」のではない

持田さんのフォームを初めて見た時、実は多くの初心者ランナーと同じ特徴がありました。
それは、ウォーキングの延長線上で走っていることです。
意外に思われるかもしれませんが、これは決して珍しいことではありません。
多くの人は「全力で走る」という動作を日常的に行いません。
だからランニングを始めると、自然と歩く動作を少し速くしたようなフォームになりやすいんです。
もちろんそれでも走ることはできます。
ただ、長い距離を楽に走るという視点で考えると、効率が良いとは言えません。
場合によっては膝や足への負担が大きくなり、怪我につながることもあります。
フォームが変わると、走ることが楽になる
持田さんも最初は、
「走れば走るほどペースが落ちていく」
という状態でした。
ところがフォームを見直し、身体の使い方を少しずつ修正していくと変化が表れました。
ご本人も話されていましたが、最近は後半の方が自然とペースが上がることも出てきています。
これは急に体力がついたからではありません。
効率よく身体を使えるようになったからです。
ランニング初心者の方は、「もっと頑張らなきゃ」「もっと走らなきゃ」と考えがちです。
もちろん走る量も大切ですが、それ以上に大切なのが身体の使い方です。
同じ体力でも、使い方が変わるだけで走りやすさは大きく変わります。
持田さんの変化は、その良い例だと思っています。
「何を意識すればいいか」が分かることの価値
もう一つ大きかったのは、持田さん自身が走りながら意識するポイントを持てるようになったことです。
初心者の方は、「頑張って走る」ことはできても、「何を意識して走ればいいのか」が分からないことが少なくありません。
持田さんも最初はそうでした。
ところがフォームのポイントを共有し、自分の動きを確認しながら練習を重ねることで、
「疲れてきたらここを意識しよう」
「今フォームが崩れているな」
という感覚を持てるようになってきました。
ランニングはただ根性で続けるものではありません。
身体の使い方を理解しながら取り組むことで、より楽しく、より長く続けられるスポーツです。
「スマートウォーク&ラン」が大切にしていること
こうした考え方は、ルネサンスの「スマートウォーク&ラン」プログラムでも大切にしている部分です。
「フォームを改善しましょう」
と言われても、多くの方は何をしたら良いか分かりません。
だから「スマートウォーク&ラン」では、正しく走る、歩くために共通する、身体の使い方を学ぶためのエクササイズを行っています。
身体の真下で荷重し、片脚立ちの姿勢を安定させる感覚。
バランスよく体重移動する感覚。
といった基礎を身につけることで、自然と効率の良いフォームへ近づいていきます。
実際にプログラムへ参加されたお客様からも、
「走るのが楽になった」
「今までより疲れにくくなった」
という声をいただくことがあります。
ランニングは気合いや根性だけで続けるものではありません。
身体を上手に使う方法を知ることで、誰でももっと楽に、もっと楽しく走れるようになります。
持田さんの挑戦は、まだ始まったばかり
持田さんは今、仕事と育児を両立しながら限られた時間の中でトレーニングを続けています。
だからこそ私は、頑張りすぎないことを何より大切にしています。
今は長い距離を走ることよりも、
「無理なく続けること」
「正しい身体の使い方を身につけること」
が重要な時期です。
横浜マラソンまで、まだ時間はあります。
これから暑い季節も迎えますが、焦らず、一歩ずつ。
持田さんがどんな成長を見せてくれるのか、私自身もとても楽しみにしています。



