横浜マラソン完走を目指し、
ランニングに挑戦中の元オリンピアン・持田早智さん。
ランニングに挑戦中の元オリンピアン・持田早智さん。
800mから始まった挑戦も、
いよいよ本番まであと少しとなりました。
いよいよ本番まであと少しとなりました。
10月11日には初めてのハーフマラソンに出場し、
2時間9分で完走。
大会の雰囲気や給水を経験し、
42.195kmへの準備を着実に進めています。
2時間9分で完走。
大会の雰囲気や給水を経験し、
42.195kmへの準備を着実に進めています。
前回のコーチコラムでは、
本番が近づいたら無理に練習量を増やさず、
「もう少し走りたい」と思える状態でスタートラインに立つことの大切さを紹介しました。
本番が近づいたら無理に練習量を増やさず、
「もう少し走りたい」と思える状態でスタートラインに立つことの大切さを紹介しました。
いよいよ迎える本番当日。
スタート前には何を準備し、
42.195kmをどのように走ればよいのでしょうか。
42.195kmをどのように走ればよいのでしょうか。
初マラソンで陥りやすい失敗や、
レース中のペース配分、
苦しくなったときの考え方について、
ランニングマスターの髙橋良コーチに聞きました。
レース中のペース配分、
苦しくなったときの考え方について、
ランニングマスターの髙橋良コーチに聞きました。
初めてのハーフマラソンで確認できたこと

持田さんと、10月11日に初めてハーフマラソンを走りました。
タイムは2時間9分。
目標としているフルマラソン4時間30分に向けて、
いい経験ができたと思います。
目標としているフルマラソン4時間30分に向けて、
いい経験ができたと思います。
今回のハーフマラソンで大切だったのは、
速いタイムを出すことではありません。
前回のコラムでもお話ししましたが、
ハーフマラソンはフルマラソンに向けた模擬レースです。
ハーフマラソンはフルマラソンに向けた模擬レースです。
周りにランナーがいる中で、自分のペースを守れるか。
大会の雰囲気に慣れ、給水や補給を実際に経験できるか。
そうしたことを確認するための機会でした。
実際、持田さんも給水の難しさを感じたようです。
普段の練習なら、立ち止まって水を飲むこともできます。
でも、大会では走りながら給水所に入り、
周囲のランナーにも気を配らなければなりません。
でも、大会では走りながら給水所に入り、
周囲のランナーにも気を配らなければなりません。
こうした経験は、実際に大会へ出てみないとなかなか分からないものです。
本番前に一度経験できたことは、
持田さんにとって大きな収穫だったと思います。
持田さんにとって大きな収穫だったと思います。
本番直前は、100点のコンディションでスタートラインに立つ
本番まで残りわずかとなりました。
この時期に一番大切なのは、
これまで積み重ねてきた力を、当日にきちんと発揮できる状態に整えることです。
これまで積み重ねてきた力を、当日にきちんと発揮できる状態に整えることです。
前回もお伝えしましたが、
直前になって練習量を増やす必要はありません。
例えば、2週間前に20km走った人であれば、
- 1週間前は7〜10km程度に距離を落とす。
- さらに3〜4日前には、4〜5km程度で身体の状態を確認する。
もちろん、それまでの練習量や身体の状態によって調整は必要ですが、
少しずつ練習量を減らしていくことが基本です。
ここで大切なのは、
練習を減らすこと自体が目的ではないということです。
練習を減らすこと自体が目的ではないということです。
疲労を抜き、身体を整え、「早く走りたい」と思える状態をつくる。
僕は、スタートラインに立つときのコンディションを100点にすることが、
一番大切だと思っています。
「まだ走り足りないな」と感じるくらいでちょうどいい。
走りたい・・・その気持ちは、本番に取っておいてください。
大会直前に、新しいことを始めない
本番が近づくと、食事や補給、身体のケアなど、
いろいろな情報が気になると思います。
「これを食べるといい」
「この補給食がおすすめ」
「この方法で疲労が抜ける」
そんな情報を目にすると、試してみたくなるかもしれません。
でも、大会直前に今までやったことのないことを始めるのは、
あまりおすすめしません。
例えば、普段食べ慣れていないものを急に食べて、
身体に合わなかったら困りますよね。
身体に合わなかったら困りますよね。
補給食も同じです。
どれだけ評判がよくても、
自分の身体に合うとは限りません。
自分の身体に合うとは限りません。
だからこそ、
普段の練習や模擬レースで試しておくことが大切なんです。
普段の練習や模擬レースで試しておくことが大切なんです。
持田さんも、ハーフマラソンまでに補給食を試し、
自分に合うものを確認してきました。
自分に合うものを確認してきました。
本番直前になって、急に何かを変える必要はありません。
食事も、生活リズムも、
これまでの自分が気持ちよく過ごせていた状態を大きく崩さないこと。
これまでの自分が気持ちよく過ごせていた状態を大きく崩さないこと。
新しいことを足すよりも、
これまでの準備を信じてほしいと思います。
スタート前に気をつけたいのは、意外にも「トイレ」

初めて大きなマラソン大会に出場する方に、
ぜひ知っておいてほしいことがあります。
それが、スタート前のトイレです。
「そんなこと?」と思うかもしれませんが、
これは結構大切なんです。
大規模な大会では、
会場に多くのランナーが集まるため、
トイレが非常に混雑します。
会場に多くのランナーが集まるため、
トイレが非常に混雑します。
スタート時間が近づいてから行こうと思っても、
長い列ができていて、
思うように利用できないことがあります。
長い列ができていて、
思うように利用できないことがあります。
だから、会場に着いてからだけでなく、
家を出る前や移動中も含めて、
余裕を持って準備しておくことが大切です。
家を出る前や移動中も含めて、
余裕を持って準備しておくことが大切です。
また、大きな大会では、
スタートブロックに早めに並ぶ必要があります。
普段の練習のように、
走り出す直前まで自由にウォーミングアップできるとは限りません。
- スタート前にどのくらい時間があるのか。
- どこで待機するのか。
- 身体を冷やさずに待つにはどうしたらいいか。
こうしたことも、事前に確認しておくと安心です。
マラソンの準備というと、
どうしても走ることばかり考えがちですが、
当日を落ち着いて迎えるための準備も大切なんです。
どうしても走ることばかり考えがちですが、
当日を落ち着いて迎えるための準備も大切なんです。
スタートから10kmは「焦らず」
ここからは、レース中の走り方についてお話しします。
僕がマラソンで大切にしている言葉があります。
「焦らず、欲張らず、諦めず」
この3つです。
まず、スタートから10kmくらいまでは「焦らず」。
マラソン大会では、
スタート直後から周りにたくさんのランナーがいます。
スタート直後から周りにたくさんのランナーがいます。
自分より速い人もいれば、
どんどん前に進んでいく人もいる。
どんどん前に進んでいく人もいる。
そうすると、つい周りにつられて、
自分も速く走りたくなってしまうんです。
自分も速く走りたくなってしまうんです。
でも、フルマラソンは42.195kmあります。
最初の数kmで少し速く走れたからといって、
それがいい結果につながるとは限りません。
それがいい結果につながるとは限りません。
むしろ、前半で使いすぎたエネルギーが、
後半になって影響してくることがあります。
後半になって影響してくることがあります。
だからこそ、最初は焦らない。
周りの人に抜かされても、気にしなくて大丈夫です。
自分が練習してきたペースを守り、落ち着いて走り始めてください。
20〜30kmは「欲張らず」
次に大切なのが「欲張らず」です。
前半を予定どおりに走れていると、
途中で「今日は調子がいいな」と感じることがあります。
途中で「今日は調子がいいな」と感じることがあります。
身体も軽いし、呼吸にも余裕がある。
そうすると、
「もう少しペースを上げてもいいんじゃないか」
と思うかもしれません。
でも、ここで欲張らないことが大切です。
20kmを過ぎても、
まだフルマラソンの半分程度。
まだフルマラソンの半分程度。
そこから先には、
これまで経験したことのない長い距離が待っています。
これまで経験したことのない長い距離が待っています。
特に初マラソンでは、後半に自分の身体がどう変化するのか、まだ分かりません。
だから、調子がいいからといって、急にペースを上げない。
余裕があるなら、
その余裕を後半のために残しておく。
その余裕を後半のために残しておく。
持田さんも、ハーフマラソンを走って、
最初の20kmをどのように走ればよいか、イメージできたと思います。
その感覚を大切にしながら、まずは自分のペースを守ってほしいですね。
30km以降は「諦めず」
そして、最後が「諦めず」です。
フルマラソンでは、
よく「30kmの壁」という言葉を聞くと思います。
ただ、30kmになった瞬間に、
突然何かが起こるわけではありません。
突然何かが起こるわけではありません。
長時間走り続けることで、
少しずつ疲労が積み重なっていく。
少しずつ疲労が積み重なっていく。
その影響を強く感じるのが、
30km前後になる人も多いということです。
30km前後になる人も多いということです。
ここで知っておいてほしいのは、苦しさには波があるということ。
走っていると、
「もう無理かもしれない」
と思う瞬間があるかもしれません。
でも、その状態がずっと続くとは限りません。
少しペースを調整したり、
気持ちを切り替えたりすることで、
また走れる感覚が戻ってくることもあります。
気持ちを切り替えたりすることで、
また走れる感覚が戻ってくることもあります。
もちろん、強い痛みや体調の異変がある場合は、
無理をしてはいけません。
無理をしてはいけません。
ただ、通常の疲労による苦しさであれば、
そこで気持ちまで諦めてしまわないことが大切です。
「今はきついけど、もう少し進んでみよう」
そうやって、一つずつ前に進んでいく。
- 前半は焦らず。
- 中盤は欲張らず。
- 後半は諦めず。
この3つを、ぜひ覚えておいてほしいと思います。
持田さんには、もう「頑張れ」とは言いません

ここまで、持田さんの挑戦を一緒に見てきました。
最初は800mから始まり、
少しずつ走る時間を伸ばし、
90分走、120分走、そしてハーフマラソンへ。
少しずつ走る時間を伸ばし、
90分走、120分走、そしてハーフマラソンへ。
もちろん、すべてが予定どおりに進んだわけではありません。
仕事や子育ての都合で練習時間を確保するのが難しいこともあれば、
天候によって予定を変更することもありました。
天候によって予定を変更することもありました。
それでも、その時々でできることを考え、練習を積み重ねてきました。
僕から見ても、ここまでの準備は順調です。
目標の4時間30分も、
十分に狙える状態だと思っています。
十分に狙える状態だと思っています。
ただ、マラソンは当日になってみないと分からないこともたくさんあります。
だから、目標タイムだけにとらわれすぎず、
ここまで積み重ねてきたことを信じて走ってほしいと思います。
ここまで積み重ねてきたことを信じて走ってほしいと思います。
そして、最後に持田さんへ伝えたいことがあります。
僕はもう、「頑張れ」とは言いません。
ここまで十分に頑張ってきましたから。
あとは、その力を本番で発揮するだけです。
初めての42.195km。
きっと、今まで経験したことのない景色や感情に出会うと思います。
その一つひとつを楽しみながら、
最後まで諦めずにフィニッシュラインを目指してほしいですね。
最後まで諦めずにフィニッシュラインを目指してほしいですね。
そして、ゴールした瞬間にどんな気持ちになるのか。
僕自身も、とても楽しみにしています。
これからマラソンに挑戦する皆さんも、
ぜひ「焦らず、欲張らず、諦めず」を忘れずに。
ぜひ「焦らず、欲張らず、諦めず」を忘れずに。
自分らしい42.195kmを走ってきてください!

